【読書感想文・優秀作品】中学生の部(3)・2014年度夏期

夏期講習2015「感性ふくらむ作文講座」がいよいよ始まります。

この講座について毎年多いご質問は


「読書感想文ってどうやってかけばいいの?」


「どんな作品がいい作品なの?」


「だれに相談すればいいの?」


の3つです。

そこで、昨年度のコンクールで特選に入賞されたみなさんからご厚意をいただき

作品を紹介させていただくことになりました。

優秀作品のよさを鑑賞し、困ったことがあったら気軽に相談してください。



武器より一冊の本をください


少女マララ・ユスフザイの祈り


武器より一冊の本をください

マララ・ユスフザイ




僕の目標



ペンネーム しょうくん 中二



 あなたは、一度でも銃撃にあったことがありますか。いまどきの人は、経験がないと思います。しかし、マララ・ユスフザイという少女は、十五歳の若さで、銃撃を経験しています。それも、普通の町で行われています。その音は、危険な音で聞きたくないです。なんでこんな争いが起こるのだろう、この様な場所、環境で育ちたくないと思いました。でも彼女は、この様な場所で生きてきました。

 彼女は、今の僕らと違って、勉強がしたいと願う少女でした。しかし、少し前まで彼女が住んでいるパキスタンは、女の子は、教育を受けてはいけないという制度がありました。そこで僕は、何でこんな制度があるのだろうかと思いました。そんな国が存在するのだと知りました。日本では、中学生まで義務教育で高校や大学も合格すれば教えてもらえるのになんで、パキスタンではこのような現状になっているのが不思議でなりませんでした。

ぼくは、「勉強が嫌い、やりたくない」とか言っていたけれど、彼女やパキスタンの女の子は、教育してもらえていません。こうゆう事を考えると、僕は、幸せだなと改めて実感しました。

 彼女は、そういう現実から抜け出そうと、ブログを作り、今までのことを訴えました。僕は、その行動が勇敢だなと思いました。そうゆう行動は、僕の日常生活の中でも目標でいます。積極的な行動をしてみたいなと思いました。しかし、彼女は、それがきっかけで、タリバンに銃撃されてしまいます。タリバンはパキスタンを支配下としています。何で、彼女は、銃撃されてしまったのか疑問になりました。それに、正しい事を言っているのに何がいけないのだろうと思いました。でもタリバンの人達は、何故銃を持って普通に打てるのかと思いました。僕が、銃を持たされて、「撃て」と言われても撃てるわけがないです。タリバンの制限に、僕は、たちうち出来ないけど、その中で頑張って生活を変えようとしている彼女はとても勇気があるなと思いました。

彼女が一命を取り留めた後も、タリバンの制限は、増えました。音楽が聴けなくなったり、踊りが出来なくなったり生活のいろいろなことが制限されてしまいました。僕は「何でそこまで制限してしまうのだろう」と思いました。僕がそんな目に会ったらたぶんストレスがたまって自分のコントロールが出来なくなるんじゃないかなと思いました。しかし、政府は、パキスタンがこのような状態というのに、見て見ぬふりをして、タリバンに何の注意もしませんでした。僕は、政府が、自分らの事しか考えていないのだと思いました。

 これらの制限を受けてきたパキスタンの人々は、とてつもなく怒りが込み上げるにちがいないです。

世界でこのような事が行われているなんて僕が過ごしている日常では考えられないことです。でも実際にこのような行いがあったのは驚きました。僕の想像とはかけ離れていました。その中でも、彼女を含めパキスタンの人々は生き続けています。例えば、戦争なんかは、武力で解決しようとします。それで無駄に、ばたばた倒れていく人達はおかしいと思います。何でそんな事で人生に終止符をつけなければいけないなんておかしいと思います。それは、タリバンがやっている事と同じだと僕は思います。なにもやっていない市民を、罪にして、銃で殺すという行為です。これも、銃を使っています。何で、こんな無益なことをするのかが分からないです。僕は争いが嫌いです。まだまだ世界では、この様な事があると思います。こんな争いはやめてほしいです。

 この本を読んで彼女から学んだことはいろいろあります。彼女は、勉強したくて銃に撃たれたけど、学校へ通う事が出来るようになったので、あきらめない事は大切だと思いました。何もやらなければ何も始まらないと分かりました。マララさんのように自分の事も考えつつ皆の事も考えていける人間になっていきたいです。彼女は、その環境の中でもたくさんの人々に力を貸してもらい、やっと勉強できるようになったので、僕も、そのように力を貸してもらえるようになりたいです。改めて、ぼくは、この本を読んで、目標が立てられました。これからの生活に感謝し、世界が平和になるように望みます。

(1711字)※学年は当時のままです。


【短評】


発展途上国の女性教育に関するジェンダー問題に関心を抱いたこときっかけに、人権問題について広く考察ができています。その問題に対する政府の姿勢の在り方や戦争の無意味さへと議論を広げ、『あきらめない事は大切。何もやらなければ何も始まらない』と勇気を持って粘り強く行動することの大切さを自分へのフィードバックとしてまとめています。中2の男の子の素朴さが伝わる文体でありながら、それでいて、普段の生活では考えないようなことにひたむきに向き合っている様子がうかがえる秀作だと思います。


本年度も小冊子にまとめる予定です。がんばって取り組みましょう!






2015年度中学部課題図書


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