ある受験生から
入試直前の冬まで
部活動を続けることに決めたので
浪人も辞さない覚悟で
部活動に取り組みたい
という相談を受けた。
「おやっ?」
と思って改めてじっくりと話を聞いてみると
中間テストの結果も
今までで考えられないほど大変なことになっており
進路にもずいぶん不安を抱えているようだ。
「部活」と「勉強」を両立するということは
自分のもっている時間とエネルギーを
「部活」と「勉強」
に最適に配分しようすることだ。
物理的にいえば
互いにトレードオフの関係にあるので
どちらかに偏れば
当然どちらかがおろそかになる。
それらをあえて両立させるように
日本の教育が期待している理由は
「部活」と「勉強」のいずれもが
青年にとって貴重であるものの
目的そのものに成り得ないからだと
僕は考えている。
それぞれが
人間の成長の手段に過ぎず
少なくとも人生の目的ではない。
両立するうえで一番大切なことは
「部活」のせいで「勉強」ができない
と自分の外に原因を委ねないことだ。
どちらか一本に絞ってやっている子に比べれば
当然さまざまな面で不利になるけれど
自分の将来のために
あえて両方ともがんばる!
この精神こそが
「部活」と「勉強」の両立
ではないだろうか。
経験的に
「今は部活に専念して
終わってから
勉強をがんばる!」
といった
ご都合主義の子が
うまくいった事例を
ほとんど見たことがないし
どちらか一本に絞っている子は
やはり何かが欠けていることが多い。
こういう考え方は
偏見かもしれない
と付け加えたあとで
本当にやりたいのなら
部活は精いっぱいがんばれ!
だけど
いかなる手を尽くしてでも
現役で国立に合格しろ!
俺たちみんなが
ついている!
彼にはこんなエールを贈り
話を締めくくった
(あやべひろあき)
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